結婚式のオープニングムービーは、披露宴の幕開けを飾る大切な演出です。新郎新婦の入場直前に上映され、ゲストの皆様への感謝や歓迎の気持ちを伝え、これから始まる披露宴への期待感を高める重要な役割を担っています。しかし、ゲスト全員に伝えるコメントとなると、言葉選びに頭を悩ませる新郎新婦様も少なくありません。
新郎新婦様お二人でどのような印象をゲストに抱いてもらいたいのか、さらにはどのような結婚式として完成させたいのかなどでも、挨拶の言葉や理想的な文章は変化します。落ち着いた雰囲気でしっかりと感謝を伝えるコメントにしたいのか、全体的にフランクさや親しみやすさを重視して飾らないお二人を印象付けたいのかなど、目指す披露宴のトーンによって適切なコメントは変わってくるでしょう。
オープニングムービーで使うコメントを考えるのが大変なのですが、特にゲスト全員に宛てて伝える挨拶の言葉が一番難しくて悩んでいます。
そうですよね。ゲスト一人ひとりに伝えるメッセージと違って、挨拶の言葉は新郎新婦様への印象を大きく左右するポイントなので迷いますよね。
特にゲスト全体に向けた挨拶のコメントは全員に宛てたメッセージになるので、最も気を遣う言葉になるかもしれません。このページでは、オープニングムービーで利用しやすい挨拶のコメントや言葉選びのコツ、具体的な例文を網羅的にご紹介します。読者の皆様が、ゲストの心に響く最高のオープニングムービーを完成させるためのヒントを見つけられるよう、ブライダル業界のプロとして徹底解説していきます。
1. オープニングムービーのコメントが結婚式にもたらす効果
結婚式のオープニングムービーは、単なる映像演出にとどまらず、披露宴全体の印象を左右する重要な役割を担っています。特にコメントは、新郎新婦の想いをゲストに直接届けるための「声」となり、様々な効果をもたらします。
披露宴の「顔」としての役割
オープニングムービーは、披露宴が始まる直前に上映されるため、ゲストが最初に目にする「顔」とも言えます。ここで流れるコメントは、これから始まる特別な時間への案内役として機能し、ゲストの期待感を一気に高めます。ムービーの雰囲気とコメントが合致することで、披露宴全体のトーンが決定づけられると言っても過言ではありません。
ゲストへの感謝と歓迎の気持ちを伝える
「今日来てくれてありがとう」「遠方からお越しいただきありがとうございます」といったシンプルな言葉でも、ゲストは歓迎されていることを実感し、温かい気持ちになるでしょう。オープニングムービーは、日頃伝えきれない感謝の気持ちを、改めてゲスト全員に伝える絶好の機会です。
披露宴への期待感を高める
新郎新婦の入場を控えたゲストは、これから始まる披露宴にワクワクしています。オープニングムービーのコメントは、その期待感をさらに煽り、会場全体を盛り上げる効果があります。特に、入場を促すカウントダウンや、ユーモアを交えたメッセージは、ゲストの興奮を最高潮に引き上げるでしょう。
新郎新婦の個性を表現する
オープニングムービーは、新郎新婦の個性や人柄をゲストに伝える大切なツールです。コメントに二人の共通の趣味や出会いのエピソード、普段の会話のトーンなどを反映させることで、より「二人らしい」ムービーに仕上がります。これにより、ゲストは新郎新婦の人柄や愛をより深く理解し、親近感を抱くことができます。
2. オープニングムービーコメントの基本構成と役割
オープニングムービーのコメントは、一般的に「冒頭の挨拶」「中盤のコメント」「締めのコメント」の3部構成で考えられることが多いです。この構成を理解することで、メッセージを効果的に伝えることができます。
冒頭の挨拶:歓迎と感謝
ムービーの冒頭では、ゲストへの感謝と歓迎の気持ちを伝えることが最も標準的です。披露宴に足を運んでくれたことへの感謝や、今日という日を迎えられた喜びを率直に表現しましょう。丁寧な言葉遣いを心がけることで、ゲストに良い第一印象を与え、披露宴の始まりを温かい雰囲気で迎えることができます。
中盤のコメント:自己紹介、エピソード、注意事項など
ムービーの中盤では、新郎新婦の簡単な自己紹介や、二人の馴れ初め、思い出のエピソードなどをコメントとして盛り込むことが多いです。また、写真撮影に関するお願いや、コロナ禍におけるエチケットなど、ゲストへの注意事項を伝える場としても活用できます。ゲストが飽きないよう、テンポよく情報を伝える工夫が大切です。
締めのコメント:入場への誘導と感謝
オープニングムービーの上映後は、すぐに新郎新婦の入場となります。そのため、締めのコメントは、入場を意識した内容が中心となります。「まもなく入場します」といったアナウンスや、ゲストに披露宴を楽しんでほしいというメッセージを伝えましょう。カウントダウンを取り入れることで、入場シーンをより盛り上げることも可能です。
3. 【シーン別】オープニングムービー挨拶・コメント例文集
それでは実際にオープニングムービーの中で使われることの多い挨拶コメントの具体的な例文を見てみましょう。形式的な文章についてはそのままコピーペーストでも使えるので、参考にしてみてください。
冒頭シーンで使える挨拶コメント
今日の結婚式を迎えられたこと、わざわざ足を運んでいただいたこと、ご祝儀を頂いてお祝いしていただいていることなどを想像して、挨拶のコメントを考えてみましょう。
冒頭シーンの挨拶コメント例文
- 本日はお忙しい中ご出席くださり 誠にありがとうございます
- 本日は私たちの為にお集まりいただき 誠にありがとうございます
- 今日という良き日を迎えられ 幸せな気持ちでいっぱいです
- 今日は是非 一緒にお楽しみいただければと思います
- 皆様の多大なるご支援のおかげで 今日の良き日を迎えることが出来ました
冒頭シーンでは結婚式及び披露宴に参加してくださることへの歓迎と感謝の挨拶が基本になりますね。心からの感謝を伝えることで、ゲストも温かい気持ちで披露宴を迎えられます。
新郎新婦紹介シーンで使えるコメント
オープニングムービーの本編部分では新郎様や新婦様のプロフィール紹介がメインになっていきます。
各写真に合わせて挨拶として使いやすいコメントを見ていきましょう。
写真を紹介しながらでも使いやすい挨拶のコメント例文
- 本日は私たちの結婚式にご出席いただき 誠にありがとうございます
- ささやかなおもてなし程度ではありますが 今日はどうぞお楽しみください
- 今日の為に 二人でたくさんの準備をしてきました
- とても緊張している二人ですが 今日はどうぞ宜しくお願い致します
- 今日は盛大に盛り上げていただければと思っています
- 今日は一緒に楽しみましょう
写真を紹介しているシーンでは主には写真の内容に沿ったコメントがメインになってきます。
写真紹介の合間に、自然な形で感謝や歓迎のコメントもさりげなく入れていきましょう。ゲストがお二人の人柄をより深く知るきっかけになりますよ。

締めのシーンで使える挨拶コメント
オープニングムービーの上映後は、すぐに新郎新婦の入場となります。
そのためオープニングムービーの最後の挨拶となるコメントは、新郎新婦の入場を意識したものが多くなってきます。
- 新郎新婦がもうまもなく入場します
- 新郎新婦の入場まであと10秒です(カウントダウンにつながる映像演出も多い)
- 今日は是非ごゆっくりお寛ぎください
- 今日はどうぞ宜しくお願い致します
オープニングムービー最後の締めの挨拶の基本は入場のアナウンスと、ゲストに披露宴をお楽しみいただけるような挨拶です。
締めの部分でも挨拶の言葉を丁寧に伝えることができると、ゲストの印象もいいですよ。これから始まる披露宴への期待感を高めましょう。

4. 【テーマ別】オープニングムービーコメント例文と選び方のポイント
オープニングムービーのコメントを考えていくときに、まず自分たちのオープニングムービーはどのようなテーマと構成のムービーなのかをはっきりさせておくとコメント選びがスムーズにいきます。
楽しい雰囲気で結婚披露宴の開始を盛り上げてくれるオープニングムービーなのか、落ち着いた雰囲気で二人を紹介したいのか、コンセプトやテーマをまず考えましょう。
お二人が作るオープニングムービーを上映することで、結婚披露宴会場がどのような雰囲気になってほしいのか?どんなことをゲストに感じてもらいたいのか?などを考えるとオープニングムービーのテーマを考えやすくなりますよ。
一般的に結婚式のオープニングムービーは以下のテーマや構成で作られることが多いです。
- あくまでも新郎新婦お二人の自己紹介がメイン。お二人を知らないゲストに簡単に自己紹介を行うもので、大抵のオープニングムービーにこの構成は含まれます。
- 入場シーンをとにかく盛り上げることを目的としたオープニングムービー。盛り上がる曲やナレーションを多用して、入場シーンをワイワイと盛り上げていきます。
- ゲストへの感謝がテーマのオープニングムービー。落ち着いた雰囲気が中心で丁寧にゲストの皆様に感謝を伝えていきます。
- 披露宴内のルールや進行上の流れや注意点をアナウンスするオープニングムービー。コロナ禍での咳エチケットや消毒のお願いなどをムービーでアナウンスする場合もある。
自分たちが作りたいと思っているオープニングムービーがどんなテーマのムービーなのかでも必要なコメントが変わってきます。各テーマごとによく使われるコメント例を見ていきましょう。
こちらのオープニングムービーはダウンロードして使うことができるので、実際にコメントを変更しながら、自分たちならどんなコメントを入れてオープニングムービーを作るのか、考えてみてくださいね。

「二人の紹介」をメインテーマにする場合
結婚披露宴に参加しているゲストの皆様の大半がお相手の事をよく知らないので、特にお相手の顔や名前、さらには年齢や趣味といった点についても興味を持たれるはずです。
自分の自己紹介も大切ですが、お相手の事をゲストやご親族に紹介するつもりでオープニングムービーのコメントを考えていくと考えやすいですよ。
二人の紹介がテーマの場合の冒頭挨拶でのコメント例
お二人の紹介がメインテーマとなっているオープニングムービーでも、結婚式や披露宴に参加してくださるゲストの皆様への感謝のメッセージは外すことができません。
まずはしっかりとゲストの皆様に感謝とお礼のあいさつの言葉を届けましょう。
- 本日はお忙しい中ご出席いただき誠にありがとうございます
- 本日は私たちの為に会場までお越し頂き誠にありがとうございます
- 本日はお集まりいただき誠にありがとうございます

本日はお忙しいところ 私たちの結婚式にご出席頂き 誠にありがとうございます

本日は私たちの結婚式にご出席頂き 誠にありがとうございます
お礼と感謝のコメントはとても大切なので、基本的にはどんなテーマのオープニングムービーでも入れるようにしましょう。ゲストへの敬意を示すことで、良いスタートが切れます。
二人の紹介で使えるコメント例
新郎新婦のお二人の事を知ってもらうことをメインのテーマとなるので、自己紹介関連のコメントはたくさん入れていきましょう。
身長や体重、年齢や趣味特技といったプロフィールに関する単純な情報でもゲストは知らないことが多いので、自己紹介の内容でもゲストはよく見てくれますよ。
- 新郎〇〇 〇〇〇〇年〇月〇日 〇〇県出身
- 新婦の〇〇です 今日はよろしくお願いいたします
- 新郎〇〇 血液型A型 趣味〇〇 特技〇〇(プロフィール情報を箇条書きで表示)
- 趣味は釣り 週末の夜釣りにはまっています
- 登山が趣味で 毎月どこかの山に登っています
- 今日の為に20kgダイエットに成功 ナイスバディになりました
- 今日はとても緊張していますが どうぞよろしくお願いいたします
- お酒が大好きな〇〇 今日はとことん飲みますよー
お二人がどんな方で普段はどんな活動をしているのか、どんなことに興味があるのかといった点をコメントで紹介してあげましょう。親しみやすさを感じてもらうことが大切です。
二人紹介テーマでの締めのコメント例
オープニングムービーが終わるということはこれからいよいよ本格的に披露宴が始まっていくということですので、披露宴の開始を意識したコメントなども有効です。
丁寧にあいさつをして入場シーンにつなげていきましょう。
- 今日はどうぞ よろしくお願い致します
- もう間もなく新郎新婦の入場となります
- 本日はどうぞごゆっくりとお楽しみください
- 今日は一緒に楽しみましょう
- まもなく入場となります 今しばらくお待ちください
二人の紹介がメインのテーマとなるケースでは入場を煽るような過剰に盛り上げるコメントはほとんど使わなくて大丈夫です。丁寧な言葉で、スムーズな入場へとつなげましょう。
「入場シーンを盛り上げる」テーマにする場合
オープニングムービーを上映する目的が入場シーンを盛り上げたいといったことであれば、少し砕けた印象のフランクなコメントを使っていきましょう。
入場前の緊張した雰囲気を一気に壊してしまって、笑ったり楽しんだりしてよい空気感を披露宴会場内に作ることができるコメントを考えていきましょう。
盛り上げる&楽しいオープニングムービーの冒頭のコメント例
英語のコメントも相性が良いので英語のタイトル形式のコメントなどもお勧めです。
- WEDDING PARTY
- HAPPY