結婚式の披露宴の締めくくりに流れるエンドロールムービーは、新郎新婦からゲストへの感謝の気持ちを伝える、感動的な演出として欠かせないものとなっています。当日の写真や映像を交えながら、参列してくれたゲスト一人ひとりの名前が流れることで、会場全体が温かい雰囲気に包まれます。

このエンドロールムービーをより感動的で、かつマナーに沿ったものにするためには、いくつかの重要なポイントがあります。特に「ゲストの名前の順番」は、感謝の気持ちを正しく伝える上で非常に大切です。

エンドロールムービーが結婚式のフィナーレを飾る理由

エンドロールムービーは、単にゲストの名前を流すだけでなく、新郎新婦がゲスト一人ひとりへ「ありがとう」を伝えるための大切な時間です。披露宴の感動的な締めくくりとして、ゲストに深い印象を残し、最高の思い出を共有する役割を担います。

エンドロールは、ゲストへの感謝を形にするだけでなく、結婚式全体のテーマや雰囲気を締めくくる重要な演出です。当日の感動を再確認し、心温まる余韻を残すために、その内容と順番にはこだわりたいものです。

ゲストの名前の表示順序とマナーの基本

エンドロールムービーでゲストの名前を表示する際、最も悩むのがその「順番」ではないでしょうか。一般的なマナーに沿った表示順序を理解することで、ゲストに失礼なく、スムーズに感謝を伝えることができます。

基本的な考え方としては、新郎側のゲストから新婦側のゲストへと続き、それぞれの関係性に応じて表示順を決定します。

一般的な表示順序の例

• 新郎側ゲスト
• 新婦側ゲスト

それぞれのゲストグループ内では、以下のような順序が一般的です。

1. 両家ご両親
2. ご親族（兄弟姉妹、祖父母、叔父叔母など）
3. 主賓（会社の上司、恩師など）
4. 職場関係者（同僚、部下など）
5. ご友人
6. その他（受付、スピーチ、余興担当者など）

特に親族の順序については、家系図を意識した並び方や、年齢順など、両家の意向を事前に確認しておくことが重要です。

トラブルを避けるための注意点

ゲストの名前の順番や表記については、事前に両家の両親や、関係性の深いゲストに確認を取ることを強くお勧めします。特に、親族間の序列や、特定のゲストへの配慮が必要な場合があるため、早めの準備が肝心です。

名前の表記方法と含める範囲

エンドロールムービーにおける名前の表記方法は、ゲストへの敬意を示す上で非常に重要です。フルネーム、ニックネーム、旧姓・新姓の扱い、そして敬称の付け方まで、細部にわたる配慮が求められます。

名前の表記方法

• **フルネーム:** 基本的にはフルネームで表記します。
• **旧姓・新姓:** 結婚されている女性ゲストの場合、旧姓で表記するか、新姓で表記するかは、ご本人に確認するのが最も確実です。一般的には、結婚式当日のゲストの氏名で表記することが多いですが、旧姓での表記を希望される方もいらっしゃいます。
• **ニックネーム:** 親しい友人など、ニックネームで呼び合う関係性のゲストの場合でも、エンドロールではフルネームで表記するのが一般的です。ただし、新郎新婦が「どうしてもニックネームで」と強く希望し、かつゲストの了解が得られている場合は例外とすることもあります。

敬称の付け方

ゲストの名前には、適切な敬称を付けましょう。

• **様:** 一般的なゲストに用います。
• **殿:** 会社関係者や目上の方に用いることもありますが、最近では「様」で統一することが増えています。
• **先生:** 恩師や医師、弁護士など、専門職の方に用います。
• **様ご夫妻:** ご夫婦で参列された場合、連名で表記し「様ご夫妻」とすることがあります。

名前を入れる範囲

「全てのゲストの名前を入れるべきか？」という疑問もよく聞かれます。基本的には、披露宴に参列してくれた全てのゲストの名前を入れるのが一般的です。しかし、以下のようなケースでは、名前を入れる範囲を検討することもあります。

• **受付やスピーチ、余興など、特別な役割を担ってくれた方:** 感謝のメッセージと共に、名前を強調して表示するなどの工夫も可能です。
• **遠方から駆けつけてくれた方:** 特別なメッセージを添えるなど、感謝の気持ちをより強く伝える工夫も良いでしょう。

エンドロールを彩るその他の要素

エンドロールムービーは、名前の羅列だけでなく、様々な要素を組み合わせることで、より感動的でパーソナルな演出が可能です。

感謝のメッセージの挿入

ゲスト一人ひとりへの感謝のメッセージや、新郎新婦からの全体へのメッセージを挿入することで、より温かい印象を与えます。手書きのメッセージを画像として取り込むのも人気です。

写真や動画の活用

前撮り写真、二人の思い出の写真、そして当日の挙式や披露宴の様子を収めた動画を効果的に挿入することで、ゲストは感動を共有し、より一層楽しむことができます。特に、当日の映像をリアルタイムで編集して流す「撮って出しエンドロール」は、その場の感動をそのまま伝えることができるため非常に人気です。

BGMの選定

エンドロールの雰囲気を大きく左右するのがBGMです。感動的なバラード、二人の思い出の曲、明るい未来を感じさせる曲など、テーマに合ったBGMを選びましょう。著作権に配慮し、JASRAC登録曲や著作権フリーの音源を使用することが重要です。

エンドロールは名前の羅列だけでなく、メッセージや写真、BGMを組み合わせることで、より感動的でパーソナルな演出が可能です。これらの要素をバランス良く取り入れ、二人の個性を表現しましょう。

エンドロールムービーの作成方法と費用

エンドロールムービーの作成方法は、大きく分けて「自作」と「プロに依頼」の2パターンがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分たちに合った方法を選びましょう。

自作の場合

**メリット:**

• 費用を大幅に抑えられる。
• 自分たちのこだわりを細部まで反映できる。
• 作成過程も思い出になる。

**デメリット:**

• 時間と労力がかかる。
• 動画編集のスキルが必要。
• プロのような高品質な仕上がりは難しい場合がある。

**おすすめツール:**
無料の動画編集ソフトや、結婚式用のテンプレートが豊富な有料ソフトなどを活用しましょう。

エンドロールムービーの自作を検討されている方は、コメントや曲、写真選び、構成、順番、具体的な作成方法まで、必要な情報を網羅したこちらの記事もぜひ参考にしてください。

プロに依頼する場合

**メリット:**

• 高品質でプロフェッショナルな仕上がり。
• 手間がかからず、準備の負担を軽減できる。
• 当日の「撮って出しエンドロール」など、専門的な演出が可能。

**デメリット:**

• 費用がかかる（数万円～数十万円）。

**費用相場と依頼先の選び方:**
依頼する業者や内容（撮って出しの有無、編集の複雑さなど）によって費用は大きく異なります。複数の業者から見積もりを取り、実績や口コミも参考にしながら選びましょう。

退場シーンとの連携と最高のフィナーレ

エンドロールムービーは、新郎新婦の退場シーンと密接に連携することで、より一層感動的なフィナーレを演出できます。

エンドロールを流すタイミング

• **新郎新婦退場後:** ゲストが席に着いたまま、余韻に浸りながら鑑賞できる最も一般的なタイミングです。
• **お見送り中:** ゲストがお見送りの列に並んでいる間に流すことで、待ち時間も楽しんでもらえます。

どちらのタイミングで流すかは、披露宴全体の流れや会場の設備、ゲストの人数などを考慮して決定しましょう。

まとめ：感謝を伝えるエンドロールで最高の思い出を

結婚式のエンドロールムービーは、ゲストへの感謝を伝えるだけでなく、新郎新婦にとっても忘れられない思い出となる大切な演出です。ゲストの名前の表示順序や表記マナーに配慮し、感謝のメッセージや思い出の映像を効果的に取り入れることで、より感動的で心に残るエンドロールが完成します。

このページで解説したポイントを参考に、ぜひお二人らしい最高のフィナーレを演出してください。