結婚式のエンドロールは、お二人の特別な一日を締めくくる大切な演出です。ゲストへの感謝の気持ちを伝えるだけでなく、これからの未来への希望を共有する感動的な瞬間でもあります。特に、国際的なゲストをお招きする場合や、よりスタイリッシュな雰囲気を演出したい場合には、英語でのメッセージが非常に効果的です。
しかし、「英語でどう書けば良いのか分からない」「失礼のない表現を選びたい」と悩む方も少なくありません。この記事では、結婚式のエンドロールでゲストの心に深く響く英語メッセージを作成するための具体的な書き方、豊富な例文、そして文化的な注意点まで、プロの視点から徹底解説します。
エンドロールムービーは、ゲストへの感謝を伝えるだけでなく、お二人の個性やセンスを表現する絶好の機会です。英語メッセージを効果的に取り入れることで、より記憶に残る結婚式を演出できます。
エンドロール英語メッセージ作成の基本原則
感動的な英語メッセージを作成するためには、いくつかの基本原則を押さえることが重要です。単に翻訳するだけでなく、英語圏の文化やエンドロールという特性を理解した上で言葉を選ぶことで、より心に響くメッセージになります。
「シンプル&心に響く」が最重要
エンドロールのメッセージは、映像と共に流れるため、一目で内容が理解できる簡潔さが求められます。長文のメッセージは読みづらく、ゲストに伝わりにくい可能性があります。
短いフレーズでも、選び抜かれた言葉は強いメッセージ性を持ちます。例えば、「Thank you for being a part of our special day.」のように、シンプルながらも感謝の気持ちが伝わる表現を心がけましょう。
短いフレーズの力
エンドロールは、ゲストの名前や写真と共にメッセージが流れるため、一つ一つのメッセージにかけられる時間は限られています。そのため、短くても意味が明確で、感情が伝わるフレーズを選ぶことが大切です。例えば、「Love and happiness always!」や「Cheers to love and friendship!」のように、ポジティブで心温まる言葉は、短いながらも強い印象を与えます。
読みやすさを考慮した文字数と表示時間
メッセージの文字数が多いと、表示時間が短くなり、ゲストが読み切れないことがあります。特に英語に不慣れなゲストにとっては、さらに難しくなります。メッセージは簡潔にまとめ、ゆったりと読める表示時間を確保するようにしましょう。
正確な表現と自然なニュアンス
日本語のメッセージをそのまま英語に直訳すると、不自然な表現になったり、意図しないニュアンスで伝わってしまうことがあります。英語のメッセージは、文法的に正しく、かつ自然な表現を選ぶことが重要です。

直訳は避け、英語として自然な表現を選ぶことが大切です。例えば、「私たちは今日結婚します」を”We get married today.”と直訳するよりも、”We are getting married today.”の方が自然な表現です。
直訳の落とし穴
日本語特有の表現や文化的な背景を持つ言葉は、英語に直訳すると意味が通じなかったり、違和感を与えたりすることがあります。例えば、「お世話になりました」という感謝の言葉は、状況によって様々な英語表現に変わります。エンドロールでは、”Thank you for your support.”や”We are grateful for your presence.”など、より直接的に感謝を伝えるフレーズが適しています。
ネイティブチェックの重要性
ご自身で作成した英語メッセージは、必ず英語に堪能な友人やプロの翻訳者にチェックしてもらうことを強くお勧めします。スペルミスや文法ミスはもちろん、より自然で心に響く表現へのアドバイスをもらえるでしょう。
忌み言葉・重ね言葉への配慮(日本のマナー)
日本の結婚式では、「別れる」「切れる」「終わる」といった忌み言葉や、「重ね重ね」「度々」といった重ね言葉は避けるのがマナーとされています。これは英語メッセージにおいても同様の配慮が必要です。
英語表現における注意点
英語には日本語のような明確な「忌み言葉」の概念はありませんが、ネガティブな意味合いを持つ言葉や、結婚式にふさわしくないフランクすぎるスラングなどは避けるべきです。また、日本の結婚式では、縁起を担いで文章の最後に句読点(ピリオド)をつけない慣習があることも覚えておくと良いでしょう。
【シーン別】感動を呼ぶ英語メッセージ例文集
ここでは、結婚式のエンドロールで使える、ゲストの心に深く響く英語メッセージの例文を、相手別に詳しくご紹介します。これらの例文を参考に、お二人の感謝の気持ちを込めたオリジナルメッセージを作成してください。
ゲスト全体への感謝
結婚式に参列してくださった全てのゲストへ向けた、感謝の気持ちを伝えるメッセージです。
- “Thank you for being a part of our special day. Your presence made our wedding truly unforgettable.”
(私たちの特別な日にご参加いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、結婚式は忘れられないものとなりました。) - “We are so grateful for your support and love.”
(皆様の支えと愛に心から感謝いたします。) - “Thank you for sharing this joyous occasion with us. Your friendship means the world to us.”
(この喜ばしい日を私たちと分かち合ってくださり、ありがとうございます。皆様の友情は私たちにとってかけがえのないものです。) - “Every moment we shared today will be cherished forever.”
(今日共有したすべての瞬間を、私たちは永遠に大切にします。) - “Thank you for being here.”
(ここに来てくださり、ありがとうございます。)

ゲストへの感謝は、シンプルかつストレートに伝えるのが一番です。具体的な感謝の言葉を添えることで、メッセージがより心に響きます。

家族(両親・兄弟・親族)への感謝
新郎新婦にとって最も身近で大切な存在である家族への感謝は、特に心を込めて伝えたいものです。
- “To our beloved families, your love and support have been the foundation of our journey. We are eternally grateful.”
(愛する家族へ、皆様の愛と支えが私たちの旅の礎となりました。心から感謝しています。) - “To our parents, thank you for your endless love and support.”
(両親へ、尽きることのない愛と支えをありがとうございます。) - “We are grateful for your love and support throughout our journey. Thank you for being a part of our lives.”
(私たちの旅を通して、皆様の愛と支えに感謝しています。私たちの人生の一部となってくださり、ありがとうございます。) - “Thank you for always being our greatest supporters.”
(いつも私たちの最大の理解者でいてくれて、ありがとうございます。)
家族へのメッセージは、普段なかなか伝えられない深い感謝や愛情を表現する絶好の機会です。具体的なエピソードを短く添えるのも良いでしょう。

友人への感謝
結婚式を共に盛り上げてくれた友人たちへの感謝の気持ちを伝えます。
- “To our dear friends, thank you for sharing this joyous occasion with us. Your friendship means the world to us.”
(親愛なる友人たちへ、この喜ばしい日を私たちと分かち合ってくれてありがとう。君たちの友情は私たちにとってかけがえのないものです。) - “To our friends, thank you for always being there for us.”
(友人たちへ、いつも私たちを支えてくれてありがとう。) - “We are so grateful to have friends like you. Thank you for being here.”
(あなたたちのような友人がいて、本当に感謝しています。ここに来てくれてありがとう。) - “Thank you for being our constant support and joy.”
(いつも私たちを支え、喜びを与えてくれてありがとう。)

友人へのメッセージは、少しカジュアルな表現も交えつつ、これまでの友情への感謝と、これからも続く絆を強調すると良いでしょう。

冒頭・締めのメッセージ
エンドロールの始まりと終わりを飾るメッセージは、全体の印象を左右します。
エンドロール開始を告げる言葉
- “Dear friends and family,”
(親愛なる友人、そして家族の皆様へ) - “Welcome to our wedding celebration.”
(私たちの結婚披露宴へようこそ) - “Special Thanks to everyone.”
(皆様に心からの感謝を)
感謝を込めた締めくくりの言葉
- “With all our love and gratitude, [Your Names]”
(私たちの全ての愛と感謝を込めて、[お二人の名前]) - “Forever starts today.”
(永遠が今日から始まる) - “Our journey begins today, and we’re so glad you were here to witness it.”
(私たちの新しい旅が今日始まりました。その瞬間を見守っていただけて本当に嬉しいです。) - “Love, [Your Names]”
(愛を込めて、[お二人の名前])
英語メッセージをより魅力的にするコツ
単にメッセージを並べるだけでなく、いくつかの工夫を凝らすことで、エンドロールの英語メッセージはさらに魅力的になります。
パーソナルなエピソードの盛り込み方
一般的な感謝の言葉だけでなく、ゲストとの具体的な思い出やエピソードを短く添えることで、メッセージに深みとオリジナリティが生まれます。例えば、友人へのメッセージに「あの時の旅行は忘れられないね」といった一文を加えるなど、パーソナルなタッチを加えることで、受け取る側の感動もひとしおです。
ユーモアの取り入れ方(TPOを考慮)
お二人の個性やゲストとの関係性によっては、ユーモアを交えたメッセージも効果的です。ただし、結婚式のフォーマルな場であることを忘れず、TPOを考慮した上で、誰もが笑顔になれるような軽やかなユーモアを選びましょう。

「We finally tied the knot! Now, let the adventures begin!」(ついにゴールイン!さあ、冒険を始めよう!)のようなフレーズは、明るく楽しい印象を与えます。
フォントとデザインの選び方
メッセージの内容だけでなく、どのように表示されるかも重要です。エンドロール全体のテーマや雰囲気に合わせたフォントや色を選ぶことで、統一感のある美しい映像に仕上がります。
読みやすいフォントを選び、背景映像とのコントラストを意識することで、メッセージがより際立ちます。特に、柔らかい色合いや優雅なフォントは、結婚式の雰囲気にマッチしやすいでしょう。
読みやすさと統一感
ゴシック体や明朝体など、視認性の高いフォントを選びましょう。また、招待状や席次表など、他のペーパーアイテムで使用したフォントと合わせることで、結婚式全体のデザインに統一感が生まれます。
背景映像との調和
メッセージの背景となる映像や写真の色合い、明るさによって、文字の色や影の付け方を調整しましょう。文字が背景に埋もれてしまわないよう、視認性を最優先に考えることが大切です。
翻訳のヒントと注意点
正確で自然な英語メッセージを作成するためには、翻訳のプロセスにも注意が必要です。
翻訳ツールの賢い活用法(DeepLなど)
DeepL翻訳ツールなどのオンライン翻訳ツールは、手軽に翻訳できる便利なツールです。しかし、ツールはあくまで補助的なものと捉え、翻訳された文章が本当に意図したニュアンスを伝えているか、必ずご自身の目で確認しましょう。特に、感情的な表現や文化的な背景を持つ言葉は、ツールだけでは完璧な翻訳が難しい場合があります。
ツール任せにしない最終確認
翻訳ツールで生成された文章をそのまま使用するのではなく、一度声に出して読んでみたり、英語に詳しい人に確認してもらったりすることで、より自然な表現に近づけることができます。
プロの翻訳サービスを検討するケース
「どうしても英語に自信がない」「完璧なメッセージにしたい」という場合は、プロの翻訳サービスを利用するのも一つの手です。ブライダル専門の翻訳サービスであれば、結婚式にふさわしい表現やマナーを熟知しているため、安心して任せることができます。
ネイティブチェックの依頼方法
友人や知人にネイティブチェックを依頼する際は、早めに相談し、十分な時間的余裕を持って依頼しましょう。また、メッセージの意図や、どのような関係性のゲストに伝えるものなのかを具体的に伝えることで、より的確なアドバイスをもらえます。

よくある疑問と解決策
エンドロールの英語メッセージに関して、よくある疑問とその解決策をご紹介します。
Q: 英語が苦手でも大丈夫?
A: はい、大丈夫です。完璧な英語である必要はありません。大切なのは、お二人の感謝の気持ちが伝わることです。短いフレーズや定型文を参考にし、必要であれば翻訳ツールやネイティブチェックを活用しましょう。
Q: 長文は避けるべき?
A: 基本的に長文は避けるべきです。エンドロールは流れるスピードが速いため、長文だとゲストが読み切れない可能性があります。簡潔で心に響くメッセージを心がけましょう。
Q: 句読点は必要?
A: 英語の文章としては句読点(ピリオドなど)が必要ですが、日本の結婚式では縁起を担いで、エンドロールのメッセージの最後に句読点をつけない慣習があります。これはお二人の判断で決めて問題ありませんが、気になる場合はつけない方が無難です。
まとめ:心に残るエンドロールで最高のフィナーレを
結婚式のエンドロールに英語メッセージを添えることは、ゲストへの感謝を伝え、お二人の個性を表現する素晴らしい方法です。シンプルで心に響く言葉を選び、正確な表現と自然なニュアンスを意識することで、より感動的なムービーに仕上がります。
今回ご紹介した例文や書き方のコツ、注意点を参考に、ぜひお二人らしい最高の英語メッセージを作成してください。ゲストの心に深く刻まれるエンドロールで、結婚式という特別な一日を最高の形で締めくくりましょう。

エンドロールは、お二人の感謝の気持ちを伝える最後のチャンスです。英語メッセージを効果的に活用し、ゲストの皆様に忘れられない感動を届けましょう。
