結婚式で上映するプロフィールムービーは、新郎新婦の生い立ちや二人の出会いからこれまでの道のりを視覚的に伝え、ゲストに深い感動を与えることができます。特に、Official髭男dismの「115万キロのフィルム」は、その美しいメロディと感動的な歌詞が、まるで二人の人生を映し出す映画のようで、プロフィールムービーのBGMとして絶大な人気を誇ります。ISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構)の週間申請ランキングでも常に上位に位置しており、多くのカップルに選ばれています。
しかし、「自作は難しそう」「著作権が心配」といった不安を感じる方も少なくありません。この記事では、Official髭男dism「115万キロのフィルム」を使ったプロフィールムービーを、初めての方でも安心して自作できるよう、企画から編集、上映までの全ステップを徹底解説します。

プロフィールムービーの自作は、費用を抑えられるだけでなく、お二人だけのオリジナリティを最大限に表現できる素晴らしい機会です。この記事を参考に、記憶に残る感動的なムービーを作り上げましょう。
プロフィールムービーの自作を検討している方は、まずこちらの記事で全体像を把握することをおすすめします。
「115万キロのフィルム」が結婚式プロフィールムービーに最適な理由
Official髭男dismの「115万キロのフィルム」は、その独特な世界観と感動的な歌詞で、結婚式のプロフィールムービーにぴったりの楽曲です。なぜこれほどまでに多くのカップルに選ばれるのか、その魅力を深掘りします。
歌詞に込められた「人生の映画」というテーマ
「115万キロのフィルム」の歌詞は、まさに新郎新婦のこれまでの人生と、これから共に歩む未来を「映画」になぞらえて描いています。 「これから歌う曲の内容は僕の頭の中のこと 主演はもちろん君で僕は助演で監督でカメラマン 目の奥にあるフィルムで作る映画の話」という冒頭のフレーズから、二人の物語が紡がれていく様子が目に浮かびます。 過去の思い出を振り返り、未来への希望を語る歌詞は、プロフィールムービーのテーマと完璧に合致し、ゲストの心に深く響く感動を生み出します。
感情を揺さぶる曲構成と映像演出のポイント
この曲は、静かなイントロから始まり、徐々に感情が高まり、サビで壮大なクライマックスを迎える構成が特徴です。このドラマチックな展開は、プロフィールムービーのストーリーラインと非常に相性が良いです。 例えば、以下のような演出が考えられます。
- イントロ~Aメロ(静かな始まり): 新郎新婦それぞれの幼少期の写真や、出会う前の日常風景を静かに映し出します。歌詞の「目の奥にあるフィルムで作る映画の話」に合わせて、古いフィルムのような加工を施すのも効果的です。
- Bメロ~サビ(感情の高まり): 二人の出会い、交際、プロポーズなど、関係が深まっていく感動的なシーンをテンポよく見せます。曲の盛り上がりに合わせて、映像の切り替えを早くしたり、動きのあるエフェクトを取り入れたりすると、より引き込まれます。
- 大サビ~アウトロ(クライマックスと未来): 結婚式の準備風景、前撮り写真、そして未来へのメッセージなどを盛り込み、感動的なエンディングへと繋げます。歌詞の「ほらここで君が笑うシーンが見所なんだからさ」 の部分では、新郎新婦の最高の笑顔の写真を大きく見せるなど、印象的な演出を意識しましょう。

「115万キロのフィルム」は、映画のようなストーリーテリングを可能にする楽曲です。歌詞の世界観を映像で表現するために、星空のイメージやカラフルな色使い、スローモーションなどを効果的に取り入れると、より感動的なムービーになりますよ。
プロフィールムービー自作の基本ステップと成功の秘訣
「115万キロのフィルム」を最大限に活かすためにも、プロフィールムービー自作の基本的な流れと、成功のためのポイントを押さえましょう。
企画・構成を練る:感動を呼ぶストーリーライン
プロフィールムービーは、新郎新婦の生い立ちから出会い、そして結婚に至るまでのストーリーをゲストに伝える大切なツールです。 一般的な構成は以下の5つのパートで構成されます。
パート | 内容 | 写真枚数の目安 | ポイント |
---|---|---|---|
オープニング | ゲストへの感謝と歓迎の挨拶、ムービーの導入 | 1~3枚 | 最近の二人の写真や前撮り写真を使用し、これから始まるムービーへの期待感を高める。 |
新郎生い立ち | 新郎の誕生から現在までの成長の記録 | 10~15枚 | 幼少期、学生時代、社会人など、時期ごとにバランスよく写真を選び、時系列で並べる。 |
新婦生い立ち | 新婦の誕生から現在までの成長の記録 | 10~15枚 | 新郎パートと同様に、時期ごとのバランスと時系列を意識する。 |
二人の馴れ初め | 出会いから交際、プロポーズ、結婚準備まで | 8~12枚 | 二人の思い出の場所、デート風景、友人との写真などを盛り込み、楽しかった日々を表現する。 |
エンディング | ゲストへの感謝のメッセージ、未来への抱負 | 1~3枚 | 前撮り写真や結婚式当日のイメージ写真を使用し、感動的な締めくくりにする。 |
ムービー全体の長さは5~8分が目安とされており、長すぎるとゲストが飽きてしまう可能性があります。 写真1枚あたりの表示時間は7~8秒が最適とされています。 これを目安に写真を選び、コメントの文字数も調整しましょう。
写真選びやコメント作成に悩んだら、以下の記事も参考にしてください。


厳選!写真・動画素材の選び方と準備
ムービーの品質は、使用する素材の質に大きく左右されます。以下の点に注意して素材を選びましょう。
- 高画質・高解像度: 結婚式会場の大きなスクリーンに映し出されるため、画質の粗い写真は避けるべきです。最低でも横幅1280ピクセル以上の写真を選びましょう。
- 適切なアスペクト比: 式場のスクリーンが16:9(ワイド)か4:3(スタンダード)かを確認し、それに合わせた比率で写真や動画を準備しましょう。比率が合わないと、映像が伸びたり、余白ができたりする可能性があります。
- 顔がはっきり写っているもの: 集合写真の場合、新郎新婦がどこにいるか分かりにくいものや、顔が小さすぎるものは避けるか、ズームアップなどの工夫が必要です。
- 時系列の整理: 生い立ちパートでは、写真が時系列順に並んでいることが重要です。
- 古い写真のスキャン: プリント写真しかない場合は、スキャナーで高画質に取り込みましょう。

自作ムービーでよくある失敗の一つに、写真の画質や比率の問題があります。 事前に式場のスクリーンサイズを確認し、それに合わせた素材準備を心がけましょう。また、スマホアプリでコラージュした写真を使う際は、ムービーの横長比率に合うか注意が必要です。
初心者でも安心!おすすめ動画編集ソフト・アプリ
プロフィールムービーの自作には、使いやすい動画編集ソフトやアプリを選ぶことが重要です。多くのソフトが無料体験版やテンプレートを提供しており、初心者でもプロ並みのムービーを作成できます。
- PowerDirector (Windows/Mac): プロフィールムービーに最適なテンプレートやBGM素材が豊富に揃っており、直感的な操作で高品質なムービーが作成可能です。
- Filmora (Windows/Mac): 多彩なエフェクトやトランジションが魅力で、おしゃれなムービーを作りたい方におすすめです。
- iMovie (Mac): Macユーザーなら無料で利用でき、シンプルな操作性で手軽にムービーを作成できます。
- CapCut (スマホ/PC): 無料で高機能なアプリとして人気があり、スマホで手軽に編集したい方におすすめです。
- Canva (Web): デザインテンプレートが豊富で、写真やテキストを差し替えるだけでおしゃれなムービーが作れます。
- GOM Mix (Windows): コストを抑えつつ、基本的な編集機能が揃っており、初心者にも使いやすいソフトです。
より詳しく編集ソフトについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

「115万キロのフィルム」に合わせた具体的な演出アイデア
「115万キロのフィルム」の魅力を最大限に引き出すためには、曲の展開に合わせた映像演出が鍵となります。プロの制作会社もこの曲の特性を活かした演出プランを提供しています。
曲の盛り上がりに合わせた映像のマッチング
曲のサビや大サビなど、感情が高まる部分には、特に感動的なシーンを合わせることで、ゲストの心に深く刻まれるムービーになります。
- 出会いのシーン: 曲が盛り上がり始める部分で、二人の出会いの写真や動画を挿入。初めて会った時のドキドキ感を表現します。
- プロポーズ・結婚式の準備: 大サビに向けて、プロポーズの瞬間や、結婚式に向けて準備を進める二人の楽しそうな様子を映し出すと、感動が最高潮に達します。
- 歌詞とのシンクロ: 「ほらここで君が笑うシーンが見所なんだからさ」 の歌詞に合わせて、新婦(または新郎)の最高の笑顔のアップを映し出すなど、歌詞と映像をリンクさせることで、よりメッセージが伝わります。
- フィルム・映画のイメージ: 曲全体に流れる「フィルム」「映画」のテーマを活かし、映像の切り替わりにフィルムが回るようなエフェクトや、映画のエンドロールのような演出を取り入れるのもおすすめです。
静かなパートでの感情表現
曲の静かなパートでは、あえて動きを抑えた映像や、心温まるメッセージを挿入することで、感動を深めることができます。
- 幼少期の写真: イントロやAメロなど、静かな部分で新郎新婦それぞれの幼少期の写真をゆっくりとスライドショー形式で表示します。コメントを添えて、当時のエピソードを簡潔に伝えるのも良いでしょう。
- 日常の風景: 二人の何気ない日常の風景や、思い出の場所の映像を静かに流すことで、飾らない二人の姿をゲストに伝えることができます。
- 手書きメッセージやナレーション: 曲の静かな部分で、新郎新婦からの手書きのメッセージを映し出したり、短いナレーションを入れたりすることで、よりパーソナルな感動を演出できます。
自作プロフィールムービーで失敗しないための重要チェックリスト
せっかく心を込めて自作したムービーが、結婚式当日にトラブルなく上映されるためには、事前の準備と確認が不可欠です。特に以下の点には細心の注意を払いましょう。
著作権のクリアランスは最重要!ISUM申請について
市販されている楽曲を結婚式で使用する場合、著作権法により、著作権者への許諾が必要です。Official髭男dismの「115万キロのフィルム」も例外ではありません。
- ISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構): 結婚式での楽曲利用を適法に行うための手続きを代行してくれる機関です。ISUMに登録されている楽曲であれば、所定の手続きと費用を支払うことで、安心して使用できます。
- 申請の義務: 多くの結婚式場では、著作権保護のため、ISUMの申請が済んでいない楽曲の使用を許可していません。 自作ムービーの場合でも、必ずISUMを通じて申請を行いましょう。一部の制作代行サービスでは、ISUM申請を無料で行ってくれるところもあります。
- 無許可使用のリスク: 無許可で市販曲を使用した場合、著作権侵害となり、損害賠償請求などの法的措置を取られる可能性があります。また、最悪の場合、結婚式当日にムービーが上映できないという事態にもなりかねません。

著作権は非常に重要なポイントです。市販曲を使用する場合は、必ずISUMの公式サイトで楽曲が登録されているか確認し、必要な手続きを行いましょう。著作権フリーのBGMや、オリジナル楽曲を使用するのも一つの手です。
会場での上映トラブルを避けるための準備
自宅のPCで問題なく再生できても、結婚式会場の設備では再生できない、というトラブルは少なくありません。
- ファイル形式の確認: 多くの式場では、DVDプレーヤーで再生可能な「DVD-Video形式」での納品を求められます。MP4などのPC用ファイル形式では再生できない場合があるので注意が必要です。
- アスペクト比・解像度: 式場のスクリーンに合わせたアスペクト比(16:9または4:3)と、推奨される解像度で作成しましょう。
- 音声レベルの調整: 会場で音が小さすぎたり、大きすぎたりしないよう、適切な音量で作成し、可能であれば事前に会場で音出しテストを行いましょう。
- 黒画面の挿入: ムービーの前後には、数秒間の黒画面(無音)を挿入しておくと、再生開始・終了時のスムーズな切り替えに役立ちます。
- 事前の試写・リハーサル: 最も重要なのは、結婚式当日までに必ず会場の設備で試写を行うことです。 映像の乱れ、音ズレ、再生停止などのトラブルがないか、入念にチェックしましょう。
感動を呼ぶプロフィールムービーを自作するために
プロフィールムービーの自作は、時間と労力がかかる作業ですが、その過程自体が新郎新婦にとってかけがえのない思い出となります。二人の絆を再確認し、結婚式への期待感を高める貴重な時間となるでしょう。
ゲストへの感謝の気持ちや、これからの二人の未来への希望を込めて、一つ一つの写真やコメント、そして「115万キロのフィルム」のメロディに想いを乗せてください。自作だからこそ伝えられる温かさや、パーソナルな感動は、プロに依頼したムービーでは得られない特別なものです。
もし、自作がどうしても難しいと感じたり、よりプロフェッショナルなクオリティを求める場合は、専門の制作会社に依頼することも賢明な選択です。 多くの会社が「115万キロのフィルム」専用のプランを提供しており、安心して任せることができます。

自作ムービーは、お二人の個性や思い出を自由に表現できる最高の機会です。しかし、無理は禁物。時間や技術に不安がある場合は、プロの力を借りることも視野に入れ、後悔のない選択をしてくださいね。
まとめ
Official髭男dismの「115万キロのフィルム」は、その歌詞と曲構成がプロフィールムービーのテーマと深く共鳴し、結婚式に深い感動をもたらす最高の楽曲です。自作することで、お二人だけの特別な「人生の映画」をゲストに届けることができます。
この記事では、「115万キロのフィルム」の魅力を最大限に引き出す演出アイデアから、プロフィールムービー自作の具体的なステップ、写真・動画素材の選び方、おすすめの編集ソフト、そして最も重要な著作権のクリアランスや会場での上映準備まで、網羅的に解説しました。
これらの情報を参考に、お二人の愛と感謝の気持ちが詰まった、記憶に残るプロフィールムービーを自作し、最高の結婚式を迎えましょう。
Q&A
Q1: 「115万キロのフィルム」をプロフィールムービーで使う際の著作権はどうすればいいですか?
A1: 市販曲を結婚式で利用する場合、著作権の許諾が必要です。一般社団法人 音楽特定利用促進機構(ISUM)を通じて、所定の手続きと費用を支払うことで、適法に利用できます。必ず事前にISUMの公式サイトで確認し、申請を行いましょう。
Q2: プロフィールムービーの最適な長さと写真枚数の目安を教えてください。
A2: プロフィールムービーの最適な長さは5~8分が一般的です。 自作の場合、写真枚数は30~50枚程度に収めると良いでしょう。 写真1枚あたりの表示時間は7~8秒が目安です。
Q3: 自作したムービーが結婚式会場で再生できるか不安です。どうすればいいですか?
A3: 結婚式会場の設備で再生できるファイル形式(多くはDVD-Video形式)や、アスペクト比(16:9または4:3)、解像度を事前に確認しましょう。 最も重要なのは、結婚式当日までに必ず会場の設備で試写を行い、映像や音声に問題がないか入念にチェックすることです。