結婚式は、お二人の新たな門出を祝う人生最大のイベントです。その感動的な一日を締めくくるエンドロールムービーは、ゲストへの感謝を伝え、忘れられない思い出として心に刻む大切な演出となります。特に、長めのエンドロールは、より多くの感動的な瞬間やゲストの笑顔を盛り込み、ゆったりとした余韻を演出できるため人気が高まっています。
しかし、「長めのエンドロールに合う曲が見つからない」「著作権はどうすればいいの?」「編集が難しそう」といった悩みを抱える新郎新婦様も少なくありません。この記事では、結婚式の映像制作を専門とするプロの視点から、長めのエンドロールに最適な曲の選び方から、著作権の注意点、効果的な編集方法まで、感動的なエンドロールを実現するための完全ガイドをお届けします。ぜひ、お二人の理想のエンドロールを叶えるための参考にしてください。
エンドロールは、結婚式のクライマックスを飾る重要な演出です。ゲストの心に深く残るよう、曲選びから編集までこだわり抜きましょう。
結婚式エンドロールの理想的な長さと曲選びの基本
結婚式のエンドロールは、ゲストの名前や感謝のメッセージ、そして当日のハイライトシーンを映し出す大切なムービーです。その長さに合わせて適切な曲を選ぶことが、感動的な演出の鍵となります。
エンドロールの平均的な長さと曲数の目安
一般的に、結婚式のエンドロールの長さは4分から6分程度が理想的とされています。この時間内であれば、ゲストが飽きることなく、また、ゲスト全員の名前や感謝のメッセージを無理なく表示できるためです。短すぎると映像が駆け足になり、長すぎると間延びしてしまう可能性があります。BGMもこの長さに合わせて、1曲または2曲程度で構成するのがおすすめです。
もし2曲使用したい場合は、曲の切り替えがスムーズに行えるか、また著作権の処理が複雑にならないかなど、事前に式場や映像業者に相談するようにしましょう。
曲選びで失敗しないための3つのポイント
エンドロールの曲を選ぶ際には、以下の3つのポイントを意識することで、より感動的で記憶に残るムービーに仕上がります。
- 歌詞の内容に注目する
エンドロールはゲストへの感謝を伝える場です。ポジティブなメッセージや愛、絆、未来への希望を歌った歌詞の曲を選びましょう。失恋や別れをテーマにした曲は、いくら人気曲であっても結婚式の場にはふさわしくありません。 - テンポと雰囲気を映像に合わせる
感動的なシーンにはしっとりとしたバラード、楽しい雰囲気で締めくくりたいならアップテンポな曲が合います。映像の展開と音楽のテンポが調和することで、より一層の感動を演出できます。 - ゲストの年齢層や好みを考慮する
幅広い世代のゲストが楽しめるよう、誰もが知っている定番曲や、世代を超えて愛される名曲を選ぶのも良い方法です。特定のジャンルに偏りすぎず、多くの人が共感できる曲を選ぶことで、会場全体の一体感が生まれます。

エンドロールの曲は、結婚式の余韻を決定づける大切な要素です。お二人の思い出だけでなく、ゲストへの「ありがとう」が伝わる曲を選びましょう。
長めのエンドロールにおすすめの感動曲リスト【2025年最新版】
ここでは、長めのエンドロールにぴったりの、感動を呼ぶ人気曲をジャンル別にご紹介します。2025年のトレンドも踏まえ、お二人の結婚式に合う一曲を見つける参考にしてください。
邦楽ポップス:感動と共感を呼ぶ定番&最新曲
幅広い世代に親しまれ、心に響く歌詞が多い邦楽ポップスは、エンドロールの定番です。感謝や愛をストレートに伝える曲が多く、感動的な締めくくりを演出できます。
- Official髭男dism「115万キロのフィルム」
人生を映画に例え、生涯のパートナーへの愛を歌った名曲。プロフィールムービーやエンドロールで圧倒的な人気を誇ります。 - 桑田佳祐「明日晴れるかな」
ドラマ主題歌としても大ヒットした、未来への希望を歌う力強いバラード。感動的なエンドロールにぴったりです。 - MISIA「アイノカタチ feat. HIDE(GReeeeN)」
ストレートな愛の言葉と心に響くメロディが特徴。両親への手紙や花束贈呈など、感動的なシーンにも使われます。 - 嵐「One Love」
結婚式の定番ソングとして絶大な人気を誇る一曲。明るく前向きな歌詞が、門出を祝うエンドロールに最適です。 - 絢香「ありがとうの輪」
「ありがとう…きみに出会えてよかったよ」という歌詞が、ゲストや家族への感謝を伝えるエンドロールに最適です。 - 福山雅治「家族になろうよ」
「100年経っても好きでいてね」という歌詞が印象的な、家族の絆を歌った温かい曲。多くのカップルに選ばれています。 - ONE OK ROCK「Wherever you are」
ゆったりとしたメロディから盛り上がる展開が、感動的なエンドロールにぴったり。CMソングとしても有名で、知名度も抜群です。
洋楽:おしゃれで洗練された雰囲気を演出
洋楽は、おしゃれで洗練された雰囲気を演出したい場合に最適です。歌詞の意味を理解した上で選ぶと、より深い感動を呼び起こせます。
- Ed Sheeran「Perfect」
愛する人へのストレートな想いを歌った、結婚式の定番バラード。多くのカップルが感動したとレビューしています。 - Maroon5「Sugar」
明るく楽しい雰囲気で締めくくりたいエンドロールにおすすめ。ゲストも笑顔になる一曲です。 - John Legend「All of Me」
深い愛を歌い上げた感動的なバラード。しっとりとした雰囲気のエンドロールに最適です。 - Elvis Presley「Can’t Help Falling in Love」
時代を超えて愛される名曲。クラシックな雰囲気の結婚式にぴったりです。 - The Beatles「All You Need Is Love」
愛のメッセージが込められた、明るくハッピーな一曲。ゲストと一緒に歌いたくなるような陽気な雰囲気を演出します。
クラシック・インストゥルメンタル:上品で普遍的な美しさ
歌詞がないため、映像やナレーションを邪魔せず、上品で格式ある雰囲気を演出できます。普遍的な美しさで、幅広い世代に受け入れられます。
- Pachelbel「Canon in D」
結婚式の定番中の定番。優雅で感動的な雰囲気を演出します。 - Yiruma「River Flows in You」
美しいピアノの旋律が、穏やかで心温まるエンドロールにぴったりです。 - Ludovico Einaudi「Nuvole Bianche」
繊細で叙情的なピアノ曲。感動的なシーンをより一層引き立てます。

曲選びに迷ったら、まずはISUM(アイサム)の週間申請ランキングをチェックするのもおすすめです。多くのカップルに選ばれている曲は、それだけ結婚式にふさわしい魅力がある証拠です。
結婚式エンドロールの著作権と使用許諾について
結婚式のエンドロールムービーに市販の楽曲を使用する場合、著作権の処理は非常に重要です。無断で使用すると法律違反となり、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
著作権・著作隣接権とは?
音楽には、作詞家や作曲家が持つ「著作権」と、レコード会社やアーティストが持つ「著作隣接権」の2つの権利があります。結婚式ムービーに市販の楽曲を使用する際は、この両方の許可を得る必要があります。
- 演奏権:結婚式場でBGMとしてCDやデジタル音源を流す際に必要となる権利です。式場がJASRAC(日本音楽著作権協会)と包括契約を結んでいれば、個別の申請は不要な場合が多いです。
- 複製権:プロフィールムービーやエンドロールなど、映像に音楽を組み込む(複製する)際に必要となる権利です。これは式場がJASRACと包括契約を結んでいても、別途手続きが必要です。
ISUM(アイサム)を通じた適法な利用方法
結婚式ムービーにおける楽曲の複製権の処理は、一般社団法人音楽特定利用促進機構(ISUM)を通じて行うのが一般的です。ISUMは、結婚式での楽曲利用を円滑にするために設立された団体で、ISUMに登録されている楽曲であれば、所定の手続きと使用料を支払うことで適法に利用できます。
多くの結婚式場や映像制作会社はISUMと提携しており、代行で手続きを行ってくれる場合もあります。自作する場合も、ISUMのウェブサイトで利用したい楽曲が登録されているか確認し、必要な手続きを行いましょう。

著作権の知識は、結婚式準備において見落とされがちですが非常に重要です。必ず事前に確認し、適法な方法で楽曲を使用しましょう。不安な場合は、式場の担当者や映像業者に相談してください。
長めのエンドロールを感動的にする編集方法とアレンジ
選んだ曲の魅力を最大限に引き出し、長めのエンドロールをより感動的に仕上げるためには、適切な編集テクニックが不可欠です。
曲のカット・ループ・フェードイン/アウト
エンドロールの映像の長さに合わせて、曲を自然に調整するテクニックです。
- 曲のカット:曲の盛り上がる部分や、歌詞が特にメッセージ性の強い部分を選んで使用することで、短い時間でも印象的な演出が可能です。
- 曲のループ:長めのエンドロールで曲が足りない場合、曲の一部を自然に繰り返すことで、違和感なく長さを調整できます。特にインストゥルメンタル曲で有効です。
- フェードイン・フェードアウト:曲の始まりと終わりを滑らかにすることで、映像との一体感を高め、感動的な雰囲気を強調します。
映像と音楽のシンクロで感動を最大化
映像の切り替わりや重要なシーンのタイミングに合わせて、音楽の盛り上がりや歌詞をシンクロさせることで、ゲストの感情を揺さぶる演出が可能です。例えば、新郎新婦の笑顔のアップや、ゲストの感動的な表情の瞬間に、歌詞のクライマックスやメロディのピークを合わせると効果的です。
プロに依頼するか、自作するか?
エンドロールの制作は、プロに依頼する方法と、自分たちで自作する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、お二人に合った方法を選びましょう。
項目 | プロに依頼するメリット | プロに依頼するデメリット | 自作するメリット | 自作するデメリット |
---|---|---|---|---|
品質 | 高品質でプロフェッショナルな仕上がり。高度な編集技術や機材で、映像と音楽のシンクロも完璧。 | 費用が高額になる傾向がある(10〜30万円程度)。 | 費用を抑えられる。 | 編集スキルや時間が必要。品質がプロに劣る可能性。 |
時間・手間 | 準備の手間が大幅に削減できる。 | 打ち合わせや要望を伝える時間が必要。 | 自分たちのペースで制作できる。 | 多くの時間と労力がかかる。 |
著作権 | ISUMなど著作権処理を代行してくれる場合が多い。 | 特になし。 | 自身でISUMへの申請など、著作権処理を行う必要がある。 | 著作権侵害のリスクがある。 |
当日撮影 | 「撮って出し」など、当日の映像を盛り込むことが可能。 | 特になし。 | 当日の映像を盛り込むのは難しい。 | 特になし。 |
「撮って出し」エンドロールは、当日の感動をリアルタイムで共有できる最高の演出ですが、制作には高度な技術と経験が必要です。信頼できるプロの業者に依頼し、事前にしっかりと打ち合わせを行いましょう。

実際に使用された例やレビューから学ぶ
他のカップルの成功例や失敗談、感想を参考にすることで、お二人のエンドロールムービーをより良いものにするヒントが得られます。
成功例とその要因
多くのカップルが「この曲を選んで本当に良かった!」と語る成功事例には、共通のポイントがあります。
- Ed Sheeranの「Perfect」で感動の涙
あるカップルは、この曲をエンドロールに使用し、ゲストが涙を流すほど感動したと語っています。二人の馴れ初めからプロポーズまでの写真を曲に合わせて流すことで、歌詞と映像が完璧にシンクロし、深い共感を呼びました。 - Official髭男dism「115万キロのフィルム」で一体感
人生を映画に例える歌詞が、新郎新婦のこれまでの歩みと未来を表現するのにぴったりで、ゲスト全員が二人の物語に引き込まれたという声が多く聞かれます。
成功の鍵は、お二人の思い出や伝えたいメッセージと、楽曲の歌詞や雰囲気が深く結びついていることです。また、映像と音楽のタイミングが絶妙に合っていることも、感動を呼ぶ大きな要因となります。
失敗例とその原因
一方で、曲選びや編集で後悔してしまうケースもあります。
- 歌詞の内容が結婚式に不適切だった
「ロックの曲を選んだものの、歌詞が結婚式にふさわしくない内容だったため、ゲストが困惑してしまった」という失敗談があります。 曲の雰囲気だけでなく、歌詞のメッセージ性までしっかり確認することが重要です。 - 曲の長さと映像が合わなかった
「映像が短すぎるのに長い曲を選んでしまい、途中で曲が終わって不自然だった」「逆に曲が短すぎて、映像が間延びしてしまった」といった声も聞かれます。 事前のリハーサルで、映像と曲の長さが適切か確認しましょう。
これらの失敗は、事前の準備と確認を怠ったことが原因となることが多いです。特に、著作権の確認や、映像と音楽のバランス調整は、プロの目線で見ても非常に重要なポイントです。

結婚式エンドロールの曲選び:総括と最終チェックリスト
結婚式のエンドロールは、お二人の感謝の気持ちを伝え、ゲストの心に深く刻まれる大切な演出です。最高のフィナーレを飾るために、これまでのポイントを総括し、最終チェックリストで準備を万全にしましょう。
曲選びの総括:お二人の「らしさ」と「感謝」を込める
エンドロールの曲選びは、単に流行りの曲を選ぶだけでなく、お二人の個性や思い出、そして何よりもゲストへの「ありがとう」の気持ちを込めることが重要です。ポップス、クラシック、インストゥルメンタル、洋楽など、様々なジャンルの中から、お二人の結婚式のテーマや雰囲気に最も合う一曲を見つけ出しましょう。
- メッセージ性:感謝や愛、未来への希望を歌ったポジティブな歌詞を選びましょう。
- 雰囲気:感動的ならバラード、楽しいならアップテンポなど、演出したい雰囲気に合わせましょう。
- 長さ:エンドロールの映像時間(4〜6分程度)に合う曲を選び、必要に応じて編集を検討しましょう。
- 著作権:ISUMなどを通じて、必ず適法な方法で楽曲を使用しましょう。
最終チェックリスト
エンドロールムービーを上映する前に、以下の項目を最終確認しましょう。
- 選んだ曲の歌詞は、結婚式の場にふさわしい内容か?
- 曲のテンポや雰囲気は、エンドロールの映像と調和しているか?
- 曲の長さは、エンドロールの映像時間(4〜6分程度)に合っているか?
- 使用する楽曲の著作権処理(ISUM申請など)は完了しているか?
- 映像と音楽のタイミングは、感動を最大限に引き出すように調整されているか?
- ゲストの名前やメッセージに誤字脱字はないか?
- 上映前に、式場の機材で問題なく再生できるか最終テストを行ったか?

エンドロールは、お二人とゲストにとって一生の思い出となる大切なものです。焦らず、楽しみながら準備を進めてください。もし不安な点があれば、いつでもプロの意見を参考にしてくださいね。
このガイドが、お二人の結婚式のエンドロールを最高のものにするための一助となれば幸いです。素晴らしい一日を締めくくる、感動的なエンドロールムービーを完成させてください。

